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2022.10.26

「どぶろく」と「にごり酒」の違い【渡辺酒造店】

色々な酒米の稲穂

   目次

          1.「どぶろく」とは

     2.「にごり酒」とは

   3.  どぶろく、にごり酒の選び方・嗜み方

         4.オススメしたいどぶろく・にごり酒ランキング

   5.まとめ

         6.さいごに・・・

 

「どぶろく」と「にごり酒」の違い

みなさんは「どぶろく」と「にごり酒」の違いを、説明できますか?
白く濁っているのが共通の特徴ですが、どちらも同じものと思っている方も多いのではないでしょうか。

ちなみに、どぶろくとにごりをそれぞれ漢字で表すと、「濁酒」「濁り酒」と、漢字の表記だとほとんど一緒なので、
間違えやすいのも無理はありません。

しかし、この2つには明確な違いがあります。
この記事では、そんなどぶろくとにごり酒と違いについて解説し、おすすめ商品もご紹介いたします!

 

作業中の蔵人と雪 蒸し終えた酒米

 

1.「どぶろく」とは

どぶろくはお米、米麹、水を発酵させ、醪(もろみ)をこさずに作るお酒です。

その起源は稲作と同じぐらい古いものであるといわれており、昔は神聖なものとして扱われていました。
収穫したお米を神に捧げて来年の豊作を祈願するなどの神事の際にどぶろくも一緒に供えられ、
その風習は現在でも日本各地の神社で行われています。

手軽に造れることから、昔は地酒屋に限らず、当たり前のように自家製どぶろくが作られていましたが、
「酒税法」という法律で規制されたことにより、
現在は無許可では作れないようになっています。

酒税法においては、濾過する工程を経たものだけが「清酒」と定義されるので、
こす工程を経ていないどぶろくは清酒には該当せず、「雑酒」というカテゴリに分類されます。

岐阜県の白川郷で有名などぶろくは、山奥の豪雪地帯で造られているイメージですが、
北は北海道、南は宮崎県まで、日本の幅広い地域で特区の認定を受け生産されています。

 

ーどぶろくの製法ー

どぶろくの醸造において、主原料となるのは米・米麹・水です。

そして、米と米麹に酵母を混ぜ合わせて、濃厚なもろみを作っていきます。
その過程で重要なのが、糖化と発酵です。
糖化の工程では、米麹を使って、まずお米のでんぷん成分をブドウ糖へと変化させていきます。
分解に使用する米麹は、蒸した米に麹菌を繁殖させたもので、
麹菌が生成したアミラーゼという酵素が、
でんぷんをブドウ糖に分解します。

発酵は、糖化で分解したブドウ糖を、さらにアルコールと二酸化炭素へと分解していく工程です。
発酵の段階で使用される酵母菌はイースト菌とも呼ばれ、糖分をアルコールと二酸化炭素に分解し、
分裂・成長を行うという特徴を持ちます。
どぶろくの製造方法はとてもシンプルで、”もろみが混ざったままの状態”の日本酒と定義できます。

つまりここまでをまとめると、どぶろくは主原料である米を蒸し、米麹や酵母や水などを加えて
発酵させるだけで完成するお酒ということになります。

酛摺り作業 櫂入れ中

2.「にごり酒」とは

にごり酒は、もろみをあらごししたお酒です。一般的には「白濁した日本酒」のことをいいます。

しかし、「にごり酒」と一口に言っても、様々な種類があります。
「火入れ」と呼ばれる加熱処理を行わずに瓶詰めすることで、酵母が生き続け、
瓶の中で二次発酵が進む「活性原酒」や、
火入れを行なってより濃厚感とまろやかな味わいになるものがあります。
活性原酒の中には、微発泡ではありますがスパークリングワインのように炭酸ガスが含まれているものも存在します。

 

ーにごり酒の製法ー

にごり酒の製法は、基本的にはどぶろくと変わりません。主原料となる米・米麹・水に酵母を混ぜ合わせて醪を作り、
糖化と発酵をさせていきます。

異なるのは先ほど述べた通り、米と米麹から出来たもろみを、こすかこさないかの違いになります。

どぶろくでは全くもろみをこさないのに対し、にごり酒はあらごしではあるものの、こしてあります。
どぶろくが「雑酒」に分類されているのに対し、にごり酒はこす工程を経ているので「清酒」として分類されます。
ちなみに、もろみをこして搾ることで液体と固体に分かれますが、
液体部分が日本酒、副産物としてできる固体部分が酒粕です。


袋吊りの醪 袋吊り作業中の蔵人

 

3.どぶろく、にごり酒の選び方・嗜み方

 

   ーどぶろくに合うお料理ー

どぶろくはもろみがあり、お米の甘みがしっかり残っているので、焼き魚、炊き合わせ、
和え物など和食のおかずによく合いますし、お蕎麦も箸が進みます。

酸味が少ないフルーティーなどぶろくは、薄味の料理とよく合い、
酸味がありフレッシュなどぶろくは、炒め物などと相性が良いです。

 

   ーにごり酒に合うお料理ー

にごり酒は、冬の鍋料理にはぴったりです。白身魚のようなあっさりしたお料理はもちろん、
マリネやサラダのような甘酸っぱく爽やかな料理とよく合います。

他にも、スパイスを使ったお料理とも相性が良いので、にごり酒を注いだグラスに山椒を散らしてみたり、
すだちや柚子の皮を香りづけに少し乗せるのも、おすすめです。

また、マカロンやフィナンシェなど焼菓子と合わせれば、大人なお菓子の楽しみ方ができます。

お酒好きな方へのお誕生日やバレンタインのギフトとして、洋菓子とにごり酒をセットで、
いつもと違うちょっとお洒落なプレゼントにしてみてはいかがでしょうか?

 4.オススメしたいどぶろく・にごり酒ランキング

飛騨のどぶ

 

1位 -飛騨のどぶ-

これぞ飛騨名物!!元祖にごり酒。にごり成分がビン底に沈殿しないのが、本物の証。
圧倒的なにごり量と濃度は、他の追随を許しません。

 おすすめの飲み方:冷や

 原料米:飛騨ほまれ

 精米歩合:麹米65%、掛米70%

 日本酒度:-15

 酵母:9号

 アルコール分:17.8%

 酸度:1.6

 展開サイズ:1,800mL、720mL、300mL

 販売期間:通年

飛騨のどぶイメージ 飛騨のどぶと料理

 

2位 -新酒 一番にごり-

今年も最高!まるで白玉やお餅をすり潰したような、超濃厚な味わい!
口コミで全国に知れ渡った、超人気商品です。

発酵完了直前のもろみをそのまま練り挽いて、即日瓶詰めいたしました。

 おすすめの飲み方:冷や

 原料米:飛騨ほまれ

 精米歩合:麹米67%、掛米70%

 日本酒度:-15

 酵母:9号

 アルコール分:17%

 酸度:1.8

 展開サイズ:1,800mL、720mL、300mL

 販売期間:11月~2月下旬頃

一番にごりときのこ鍋   一番にごりとグラタン

 

3位 -夏のにごり酒 おんざろっく-

雪降る2月に出来たてのにごり酒を火入・加水し、さらに低温で熟成させました。
冬場の荒々しい味わいから軽くマイルドな味わいに熟成しております。

当蔵スタッフのおすすめの飲み方は、ラムネや三ツ矢サイダーで割り。
まさに、”大人のクリームソーダ”の味になるんです!
                     

 おすすめの飲み方:冷やしてストレート・オンザロック・ラムネ or 三ツ矢サイダー割り

 原料米:飛騨ほまれ

 精米歩合:麹米65%、掛米70%

 日本酒度:-15

 酵母:9号

 アルコール分:17%

 酸度:1.8

 展開サイズ:1,800mL、720mL、300mL

 販売期間:4月~8月下旬頃

夏のにごり酒おんざろっくイメージ

4位 -秋のにごり酒 とろとろとろ-

“超濃厚!造り酒屋の密造酒!秋季限定の、食べるお酒”。
雪降る氷点下の2月にできたてのにごり酒を、原酒のまま大切に貯蔵しました。
秋までじっくりと熟成させた、濃厚で甘くとろとろした舌触りが、
身も心もとろけるほどに口の中に広がります。                   

 おすすめの飲み方:冷や

 原料米:飛騨ほまれ

 精米歩合:麹米65%、掛米70%

 日本酒度:-15

 酵母:9号

 アルコール分:17%

 酸度:1.8

 展開サイズ:1,800mL、720mL、300mL

 販売期間:8月下旬~10月下旬頃

秋のにごり酒イメージ

 

 5.まとめ

どぶろく・にごり酒の違いを、ご理解していただけましたでしょうか?

濃厚で口当たりの良いどぶろくとにごり酒は、米の旨みや甘味、香りを存分に楽しむことができるお酒です。
比較的甘口なにごり酒は、日本酒を飲み慣れていない初心者や女性の方であっても、
そのまま飲んでも美味しく楽しめるお酒だといえるでしょう。

中には、牛乳や豆乳、生しぼり果実のジュースや炭酸飲料と割って楽しむ方もいらっしゃるようで、
清酒とはまた違う幅広い楽しみ方ができるのもいいですね。

今回ご紹介した内容を参考にして、いろいろな種類のお酒を飲み比べながら自分好みの味を試してみてはいかがでしょうか。

にごり酒シリーズ

 

 6.さいごに・・・

世界酒蔵ランキングは、国内外で開催されている日本酒コンテストの入賞実績をポイント化し、
それに応じて酒蔵を格付けするものです。

対象としたコンテストは、いずれも人気投票の要素を廃してプロフェッショナルな審査員が、
ブラインド(銘柄等を隠して行うこと)で厳正な審査をおこなっています。
出品数、受賞数、審査員、審査方法を開示しており、選考結果は信頼性が極めて高いものです。
そんな世界酒造ランキングで、渡辺酒造店は沢山のお客様のおかげで1位を獲得することができました。

 私たちは、賞を競い合うために酒造りはしておりません。
 私たちのつくる日本酒が、世の中からどう評価されているのか?
 それを知りたくて、コンクールに出品しています。
 その結果、世界中の皆様から評価していただいたお酒。
 ぜひともご賞味ください。

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